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地キビとモチキビ

地キビとは、大豊町において江戸時代から栽培が継承されている硬粒種(フリント種)トウモロコシです。餅キビは糯種(ワキシー種)トウモロコシです。もちもちした触感が面白い黒色の独特なトウモロコシです。いずれも、近年スイート種やスーパースイート種に押されて栽培量は減少し、自家消費に細々と栽培されています。そのため、幻のトウモロコシになっています。しかしながら、昔ながらの味のトウモロコシを好む方や自然志向の強い方には根強い人気があるのも事実です。

硬粒種・地キビ(黄)と糯種・餅キビ(黒)

 

大豊町には「地キビ文化」(栽培と利用に関する文化)が残っていますが、生産者および消費者の高齢化によって消失する危険があります。

 

 地キビと餅キビを残すべき地域資源と捉えて、地域食材の復興と保全を目的に、新たに地キビ栽培と観光化の事業を行ないたいと考えています。高知大学大槻准教授によりこうした昔ながらのキビが再評価され、栽培を行なっています。

地キビ観光開発、地キビ文化の発掘と再評価


学生らとともに、2014年夏、地キビの多目的利用について検討しました。いくつか試作されたり、試験的な試みが行なわれています。

 

 いわゆるトウキビは、雑穀であり米が喰えなかった貧しい頃の食べ物あるいは家畜の餌というような負のイメージが強いため、地域の受けは良くないですが、これが好きという都会の方もいます。このミスマッチをなくすためにはどうしたら良いのか、地キビの再評価を行ない、残すべき地域資源として地域の誇りになるべく活動します。

地キビの利用について

 

〈地キビ焼酎〉

高知県工業技術センターにより、地キビ・餅キビ焼酎の試験製造および詳細な分析を行ないました。しかし、試験醸造ということで、残念ながら地域の方々と飲むことができませんでした。2015年の忘年会こそはみんなで飲みたいと思います。製品化を目指して活動します。

 

田舎ではかつて味噌、醤油、漬け物・・・発酵食品は自分たちで作り、さらに自家醸造による日本酒(どぶろく)、加えて蒸留をして焼酎を作っていたというから驚きです。酒税法による取り締まりが始まって以降失われた田舎の技術だと思いますが、60代の方は子どもの頃見ていたというので、それが最後の世代なのかもしれません。特区ということで地域での酒造りが認められ全国的に広がっていますが、昔ながらの技術・経験・知識を残すための機会が失われつつあると感じます。

 

「祖父がキビで焼酎を作っていた」、「山奥で」、「大きな寸胴鍋で、茶碗をおいて、割った竹からぽたぽたと」、「子どもの頃ちょっとなめてみた」、「キビ麹のイモ焼酎が一番美味しかった」、「見つかって道具が全部とられた」など色々な話が聞け、こうした文化は羨ましく思います。

大豊シャクヤクの会

www.otoyopeony.com

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