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耕作放棄地から日本一の棚田シャクヤク園を目指す

平安時代の歌人・小野小町が愛したシャクヤク(Paeonia lactiflora Pall.)。

牡丹が「花王」と呼ばれるのに対し、シャクヤクは花の宰相「花相」と呼ばれています。

また、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」に例えられるように、日本ではなじみ深い花で、国内外に3000を超える園芸品種が改良されています。

日本一の棚田シャクヤク園に

 

目標は大きく!320品種6000株以上を保有する棚田シャクヤク園を作りたい。

 

 八畝でも高齢化や後継者不在によって耕作放棄地や休耕田が目立つようになり、さらに今後も耕作できない農地が増えて行くと考えられます。地域一帯の耕作放棄地をシャクヤク園にするために沢山の苗が必要です。シャクヤクの良い所は、自家増殖が可能ということです。ある程度株数があれば、数年ごとに株分けで増やすことができるので、最初数年が踏ん張りどころです。

 

第1期計画(2013年〜2016年)では品種の収集を中心に、およそ320品種1200株を目標とします。ここでの課題は、土地の確保(地域住民の理解、地権者の同意)と苗調達資金の確保です。

 

第2期計画(2017年〜2020年)では、規模拡大を中心に、およそ340品種3200株を目標にがんばります。ここでの課題は、土地の確保(換金作物との競合、場所の問題)と管理・維持と非常に大きなものです。

八畝シャクヤク園構成品種

 

2013年:2枚分約501㎡ (募金により整備)

アネモネフローラ、新珠、イエロードゥドゥダンディ、泉の輝、糸葉、インスペクターラバーン、エッチドサーモン、エデンスパフューム、エンジェルスチークス、オリエンタルゴールド、オリエンタルホワイト、オリエントジュエル、かぐや姫、かげろう、華燭の典、春日、
カリーズメモリー、カンサス、キャサリンフォンテン、キャロル、クレオパトラ、コーラルチャーム、コッパーケトル、サラ・バーナード、サラベルナール、ジャパニーズドール、ジョーカー、白雪姫、シンギングインザレイン、瑞光、スカーレッドオハラ、セレブリティ、ソルベット、ダッチェスドネムール、天真、トップブロス、波の華、ニンファ、花籠、花の華、ハニーゴールド、春の粧、バンガーヒル、光冠、ビッグベン、火祭、氷点、ヒラリー、ビロードクイーン、フェアリーズペチコート、福丸、ブライダルシャワー、プレイリームーン、フレーム、紅日輪、ヘンリーボックストース、ポーラフェイ、ボールオブビューティ、ミスアメリカ、ミスエックハルト、みらい、ムッシュジュールエリー、村娘、メニーハッピーリターン、モンシェリージュレスエリー、夕映、ユニーク、宵待、楊貴妃、妖精、ラズベリーサンダー、ラテンドール、リチャードカーバル、ルブラ、レーヌ ホーテンス、レッドグレース、レッドチャーム、レッドマジック、レッドレッドローズ、ロゼア、ロリポップ、綿帽子

 

 

2014年:5枚分約923㎡ (セブンイレブン記念財団の助成により整備)

プレジデントウィルソン、カールローゼンフィールド、フェスティバマキシマ、酔月、ラテンドール、クリスタルビューティー、楊貴妃、氷点、ミスエックハルト、白雪姫、春の粧、アドルフランソー、宇宙、かぐや姫、ソルベット、ゴールデンホイール、サラベルナール、ブラックビューティ、ピンクハワイアンコーラル、ピンクダブルダンディ、チャールズホワイト、ピンクジャイアント、リリアン、ボールオブビューティ、プリマベーラ、カリーナ、プリンセスマーガレット、長屋赤、ラズベリーチャーム、白雪姫、プリマベーラ、ケルウォーズグロリアス、ロリポップ、ホワイトヘブン、ヤンファンレーベル、滝の粧、夕映、晴姿、リチャードカーバー、火祭、ハニーゴールド、ビッグベン、ビジョンオブシュガープラム、モーニングライラック、バーストオブジョイ、スカーレットヘブン、ブレイズ、ニッポンビューティー、ハイライト、コマンドパフォーマンス、ゲイパレー、ガーデントレジャー、キャナリーブリリアント、ラファエットエスカドリル、ジュリアローズ、ホワイトキャップ、アリーキャップ、ローラ、ギルバートバセロット、(雪峰(せっぽう)、蓮台(れんだい)、エン脂点玉(えんしてんぎょく)、紫芙蓉(しふよう)、粉玉奴(ふんぎょくど)、春暁(しゅんぎょう)、朱砂判(しゅさはん) 、ザ フォーン、エリザランディ、クレオパトラ、紫鳳朝陽、モーニングキス、ビッグベン、ダッチェスドネムール、)

2015年:2枚分約1000㎡(コメリ緑育成財団、セブンイレブン記念財団、東洋ゴムグループ環境保護基金、Ready for?により整備)

105品種700株を定植

生薬(漢方)としてのシャクヤク根の利用?

 

当初は、花も観賞しつつ、薬用植物としてシャクヤクの根の販売益も見込めれば・・・と考えていました。

 

 芍薬根の漢方としての使用量はカンゾウに次いで2番目に多く、漢方210種のうち65種類に使われるくらい重要な要素です。また、よく処方される上位10種の漢方のうち、1位の葛根湯、2位の芍薬甘草湯、4位の小青竜、9位の加味逍遥散に使われている陽に実は非常に身近な生薬と言えます。ところで、西洋薬に対して漢方を使用すれば国の医療費は400億円減るとも言われているように、漢方の医療現場における使用は今後も増えることが見込まれ、国内の生薬の需要は増えると考えられます。

 一方、日本国内で使用される芍薬の95%以上を中国に依存しているのが現状です。ところが、中国の高度経済成長に伴い、中国においても需要が増え、乱獲防止など自然保護を名目に輸入が規制されることで、生薬価格が上昇しています。

 そうした中、国内での生薬生産の再開が望まれています。かつては芍薬も50%程度を国内自給していました

 しかし、生薬の生産・販売においては課題が非常に大きいです。

 例えば、芍薬根は収穫まで4年程度を要し、根の掘り起こしは極めて労力がかかり、必ずしも収益性は高くないし、根の有効成分であるペオフロニンを2%、アルビフロリン0.3%以上含有するためには摘蕾・摘花をする必要があったり、園芸品種はこの成分含有量が少ないようです。

 ということで、我々はシャクヤクの花を楽しむために、きれいな花によって集落の棚田を彩り、美しい集落にしたいと考え、シャクヤクの園芸品種を栽培していきます。

日本国内のシャクヤク園

 

高知県内にはすでに多くの観光客を集める「雨森観光芍薬園」(120品種10万本5000株1ha)が春野町にあります。

 

Googleで検索すると、最初にヒットするのが大阪府「久宝寺緑地」(45品種2000株)

日本最大級の山形県「諏訪神社」(102品種5000株)

東北一の秋田県「小町芍薬園」(130品種6000株6600㎡)

全国一の神奈川県「フラワーセンター大船植物園」(200品種2000株)

四国最大級の愛媛県「マイントピア別子」(40品種18000本)

九州最大の佐賀県「ぼたんと緑の丘」(30品種2000株8.7ha)(3万本)

関東一の神奈川県「フラワーセンター大船植物園」(200品種2000株)

研究機関では富山県「薬用植物センター」(230品種5000株)

さらに茨城県に「つくば牡丹園」が215品種5000株

なんと福島県には「岩瀬牧場フラワーガーデン」320品種4000株!

 

株数、栽培面積、品種の傾向はどこも違い、独自性がありどれも非常に重要な園です。「日本一」を目指すならば、数字上「320品種6000株」が一つの目安になると考えられます。

 

その他にも日本国内にはたくさんのシャクヤク園があります。

株数保有数はここが最大?宮城県「愛宕山公園」10000株!

長野県「豊丘しゃくやく園」80品種8000株1ha

群馬県「芍薬園」100品種6000株

茨城県「つくば牡丹園」215品種5000株

群馬県「富岡芍薬園」50品種5000株

神奈川県「大谷シャクヤク園」30品種以上3万本

群馬県「大山シャクヤク園」60品種600本(4.8万本)

休耕田にシャクヤクを植えるという取り組みが、徳島でも行われています。

阿波はくちょう会、阿波市市場町尾開に12品種1000株(12a)(2000年から)

 

大豊シャクヤクの会

www.otoyopeony.com

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